著者
鈴木 秀人
出版者
一般社団法人 日本体育学会
巻号頁・発行日
pp.106_1-106_1, 2016 (Released:2017-02-24)

我が国の運動部に見られる「体罰」や「しごき」といった暴力的行為のルーツとして従来語られてきた所謂「軍隊起源説」には、1930年代にミリタリズムの影響で運動部が変容していったとする戦前起源説と、戦後に軍隊経験者が運動部に軍隊の行動様式を持ち込んだとする戦後起源説がある。本研究者による戦前・戦後期の運動部経験者に対するインタビュー調査等では、その2つとも当てはまらない旧制高校、2つとも当てはまる私立大学予科、戦前説のみ当てはまる師範学校等々、その実相は多様で複雑である。本研究では、「軍隊起源説」のように歴史上のある時点に起源を設定し、その一点から現在の問題状況が生起したと把握する理解を退け、かかる俗説による説明を日本の社会はなぜ共有、或いは許してきたのかを、戦後から高度経済成長期における「戦中派」の意識の変容を焦点に考察する。そこでは、軍隊経験に積極的な意味が見出されていく時期に、「戦中派」のスポーツ指導者が自身の軍隊経験とスポーツを結びつける言説が表明されていくことに注目する。

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