著者
堀内 元 桜井 伸二
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集 第68回(2017) (ISSN:24241946)
巻号頁・発行日
pp.147_1, 2017 (Released:2018-02-15)

野球のバッティング動作では、左右の股関節が力学的エネルギーの主な発生源であることが示唆されている。そこで、本研究の目的は、股関節で発生する力学的エネルギーに関連する動作および力の発揮について検討することであった。男子アマチュア野球選手98名のバッティング動作を記録し、バットヘッドスピードと股関節角度および股関節で生成された力学的エネルギーの相関係数を算出した。その結果、いずれの時点での股関節角度においても、バットヘッドスピードとの間に有意な相関関係は認められなかった。また、捕手側の股関節では伸展トルクによる力学的エネルギーの発生がほとんどで、バットヘッドスピードと有意な相関関係が認められた。加えて、投手側の股関節では屈曲トルクおよび内転トルクによって発生した力学的エネルギーの割合が大きかった。これらのことから、野球のバッティング動作では、バットヘッドスピードの大きさによって股関節角度に差異はなく、左右の股関節の非対称な力の発揮によって力学的エネルギーが生成されていることが明らかになった。加えて、捕手側の股関節における伸展トルクの発揮能力がバットヘッドスピードに関連することが示唆された。

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@jipamasa 股関節内旋の筋力がそれなりにあるのはわかりますが、バッティングの骨盤回転の主動力になり得るかは未知数だと思います。 これらの論文を読んでも内旋よりも伸展が大事じゃないかと思うので。 https://t.co/Qm7SVTLzBE https://t.co/Q4G89SjUJU

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