著者
小田切 拓也 森田 達也 山内 敏宏 今井 堅吾 鄭 陽 井上 聡
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.8, no.2, pp.273-279, 2013 (Released:2013-10-22)
参考文献数
47
被引用文献数
1 1

【目的】終末期がん患者において, 短期間・低侵襲で感染症と腫瘍熱を鑑別する方法を開発することは, 症状緩和において有用である. 【方法】2009年4月から2011年8月の聖隷三方原病院ホスピス入院患者において, 腫瘍熱群と感染症群を後ろ向きに12人ずつ同定した. 両群の背景因子, 採血所見, 身体所見, 症状をカルテより抽出し, 比較した. 【結果】以下の項目で有意差を認めた. 平熱時と発熱時のC-reactive protein値の差(p<0.001), 平熱時と発熱時の白血球数の差(p=0.0017), 好中球率(p=0.023), リンパ球率(p=0.011), せん妄(p=0.012). 【結論】一般的採血項目とその時系列変化により, 腫瘍熱と感染症を鑑別できる可能性が示唆された.

言及状況

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【腫瘍熱と細菌感染の鑑別】 終末期がん患者において体温、発熱時の白血球数や白血球分画、平熱時と発熱時の白血球数・CRP 値の変化の度合い, せん妄の有無が鑑別に有意な所見であった。有意差はないが呼吸数や悪寒も感染症に多い結果。 https://t.co/k4mHgw4E1t

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