著者
三島 亜紀子
出版者
日本社会学会
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.61, no.3, pp.307-320, 2010-12-31 (Released:2012-03-01)
参考文献数
43

1987年に「社会福祉士及び介護福祉士法」が制定されたことから,社会学は社会福祉士の国家資格の試験科目になった.そこで教えられる「社会学」は「社会福祉士に必要な内容」に限られているが,歴史的にみれば社会学は福祉の研究や実践のあり方を大きく方向転換させるなど大きな影響を与えてきた.本稿の目的は,社会福祉士養成課程と社会福祉学における「社会学」を分析し,この領域における社会学の可能性について考察することである.まず社会福祉教育の現状と,そこで社会学はどのように扱われているかについて明らかにする.つぎに,これまでに社会学が社会福祉の教育・研究・実践に与えた影響を概観する.そして今後,社会学は社会福祉の教育・研究・実践にどのような貢献ができるかを考察した.近年,脱施設化がすすめられ,福祉サービスにおけるパターナリズムは否定され,「利用者」の自己決定や「物語」に敬意が払われるようになった.こうした変化にあわせて社会福祉学の理論も展開をみせており,それらの一部は「ポストモダニズム」と呼ばれる.しかし,すべての場面においてこうした変化が及んだわけではなかった.現在の専門家は,「ポストモダン」的な援助をする一方で,過去のエビデンスを根拠に権力をもって介入を行う者と特徴づけられる.周辺への/周辺からの社会学を活発にするためには,こうした新しい専門職のあり方を考慮する必要がある.

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添付の三島論文によると「社会福祉教育学校連盟加盟校の数は,1990年では40を下回っていたが,現在は170を超えている(日本社会福祉教育学校連盟2009)」とのこと。 https://t.co/HXbQ3RIPwX https://t.co/yrEYZZOqQV
三島亜紀子「社会福祉の教育と研究における社会学」 https://t.co/I3XcC4gz6Y 面白かった。三島先生の新著が待ち遠しい。
社会福祉の教育と研究における社会学 https://t.co/aINOp6b500
@RyoUchida_RIRIS 三島亜紀子先生の別の論文。 「社会福祉の教育と研究における社会学」 https://t.co/Q0ZXkcZz8n
目下の仕事に関係はないが面白そうだ。あとで読む。 / “三島亜紀子(2011)「特集・周辺への/周辺からの社会学:社会福祉の教育と研究における社会学」(社会学評論 61-3)” http://t.co/LQb5Ob169r #sociology
三島亜紀子「社会福祉の教育と研究における社会学」 https://t.co/XOEJrEkXHa

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