著者
渋谷 知美
出版者
The Japan Sociological Society
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.51, no.4, pp.447-463, 2001-03-31 (Released:2010-04-23)
参考文献数
42
被引用文献数
2 2

本稿では, 現代日本の社会学 (ならびに近接領域) において行われている「男性研究者による男性学」「女性研究者による男性研究」の問題点をフェミニズムの視点から列挙し, これをふまえて, 「向フェミニズム的な男性研究」が取るべき視点と研究の構想を提示することを目的とする.「男性研究者による男性学」批判においては, 男性学の概念「男らしさの鎧」「男性の被抑圧性」「男らしさの複数性」「男女の対称性」を取りあげて, 男性学がその関心を心理/個人レベルの問題に先鋭化させ, 制度的/構造的な分析を等閑視していることを指摘した.また, 「女性研究者による男性研究」批判においては, 「男性」としての経験を有さない「女性」が, 男性研究をするさい, どのような「立場性positionality」を取りうるのかが不明確であることを指摘した.そののち, 「向フェミニズム的な男性研究」の視点として, 第1に「男らしさの複数性」を越えた利得に着目すること, 第2に男性の「被抑圧性」が男性の「特権性」からどれだけ自由かを見極めることの2点を挙げ, それにもとづいた研究構想を提示した.

言及状況

外部データベース (DOI)

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[sexuality] 大きくまとめると、家父長制の解体を目指すのがフェミニスト男性研究(向フェミニズム的な男性研究)の役割だと。男性研究の独立性を根幹から否定する主張であり、読んでいて暗い気持ちになった。

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これがネットの片隅の狂人の繰り言ではなくだけフェミの公式見解だからな。 下記は「モテない男は女に近づくな」の渋谷の論文。「 「 過労死」「自殺」 を導 くだけの地位 と責任( す なわち特権)を 持たされているのが特徴的に男性 の… https://t.co/6y3OpjMljz
なんかsugoi……まじめに読んでみるべきだろうか。 https://t.co/xnnuGjz8FM
「フェミニスト男性研究」の視点と構想 日本の男性学および男性研究批判を中心に https://t.co/UUOrYT13uX
澁谷知美「「フェミニスト男性研究」の視点と構想――日本の男性学および男性研究批判を中心に」 https://t.co/DIh6k0rNkL
大学のフェミニズム研究会で知り合った同窓生(頼まれて某大学新聞に原稿を書いたこともあったが故あって近年に絶縁)が17年前に書いた論文で拙稿について言及されていた。 https://t.co/hdam0zLNCs
論文読んだ。大きくまとめると、家父長制の解体を目指すのがフェミニスト男性研究(向フェミニズム的な男性研究)の目指すべきものだと。率直に言って私はそんなものに価値はないと思う。 / “「フェミニスト男性研究」の視点と構想--日本の…” https://t.co/qhYooEykiF
頭では納得できるけど感情としては「男女間格差が解消されない状況で男性間格差の問題に注力するのは男女間格差を隠す危険性がある」という指摘は飲み込みづらい。でも、学問だからなぁ。 → 「フェミニスト男性研究」の視点と構想 日本の男… https://t.co/xFt6aTtQb7
WANによる配信があるようですが、澁谷の個人報告は配信されません。ご関心のある方は会場においで下さい。来れない方は、おおむね以下の論文と同じような話をするのでご覧下さい。 →「「フェミニスト男性研究」の視点と構想――日本の男性学… https://t.co/8tt348yb4M
>RT 「わかるよ。男ってこんなにつらいもんね。だから……」っていう論法は好きではない。 渋谷知美,2001,「『フェミニスト男性研究』の視点と構想――日本の男性学および男性研究 批判を中心に」『社会学評論』日本社会学会,51(… https://t.co/lDO598cqDb

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