著者
玉野 和志
出版者
The Japan Sociological Society
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.537-551, 2003-03-31 (Released:2009-10-19)
参考文献数
22
被引用文献数
5 2

本稿では, サーベイ調査をめぐる最近20年間の動向を題材に, 日本における社会調査の現状と社会学の課題についてひとつの問題提起を行う.サーベイ調査の回収率は, この20年間で低下する傾向にある.それは主としてとりわけ都市部での拒否と一時不在による.しかしながら, 筆者は必ずしもそのことが社会調査にたいする無関心によるものとは考えていない.むしろ何のために社会調査が行われ, どのような方法で, 誰にとって有用な知識を生み出すものであるかを, 調査対象者がきびしく問うようになっているのである.つまり, 大学の学術研究にたいする素朴な尊重の念は失われ, 社会調査はその科学性と有用性を改めて人々に明快に示して見せる必要に迫られている.そこに社会調査の困難と社会学の課題がある.

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[社会学][調査] "サーベイ調査の困難と社会学の課題"

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社会調査の困難について: 20年前の文章しかもお気持ち表明だけど、そして対面・郵送調査からネット調査に環境は変わっているけれど、色々と重く突き刺さると思います。 https://t.co/Is3C4fsuze
"サーベイ調査の困難と社会学の課題" / “サーベ イ調査 の困難 と社会学の課題 玉 野 和 志 本 稿 で は,サ ーベ イ調査 をめ ぐる最 近20年 間の動 向 を題材 に,日 本 にお け る社 会 …” https://t.co/95mTR2PiyX #社会学 #調査

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