著者
橋本 摂子
出版者
The Japan Sociological Society
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.49-63, 2003-06-30 (Released:2010-04-23)
参考文献数
18
被引用文献数
2 1

階層研究において, 女性の社会的地位をどのようにあらわすかは, 現在でも結論が出ていない問題の一つである.これまでに提案された解決策は, 主として2種類にわけられる.職業尺度を維持したまま, 地位の表示形式を変更する方法と, 尺度自体を変更する方法である.しかし見出されるべき「不平等」がリベラリズムに基づいた不平等である限り, 地位の表示形式は個人単位でなければならない.そしてこれまで用いられてきた職業地位はリベラリズム的倫理観に深い関わりをもつ尺度であり, その経験的妥当性こそが階層研究のリアリティを支えてきた.地位指標のこうした政治性は, 無職者と有職者を統合することでは女性の地位問題が解決しないことを意味している.階層研究の主題は, 職業を通じた個人単位の資源獲得ゲームにおける不平等の発見でしかない.女性問題はそこからの排除と疎外という形でのみ位置づけ可能となる.

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