著者
江原 由美子
出版者
The Japan Sociological Society
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.57, no.1, pp.74-91, 2006-06-30 (Released:2010-01-29)
参考文献数
9
被引用文献数
1

本稿の主題は, ジェンダーの社会学が, 社会生活に対してどのような意味を持っているのかを, シュッツの社会的行為論の枠組みを使用して, 記述することである.本稿では「理論化」という行為を, 実践的目的のために, 情報を縮減することと, 定義する.社会成員は誰も, 社会生活に適応するために, 多くの「理論化」を行っている.「ジェンダー」は, 社会成員のこのような「理論化」によって生み出される「理論」の1つである.「ジェンダー」は, 人びとの知覚を構造化し, 男女間のコミュニケーションの困難性を生み出す.ジェンダーの社会学は, 男女間のコミュニケーション困難性を探求することによって, 男女の相互理解を促進することに貢献してきた.ジェンダー・バッシングは, こうした男女の相互理解に向けた活動を, 破壊したのである.

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (9 users, 10 posts, 14 favorites)

#寝る前に論文読む 江原由美子(えはら・ゆみこ), 2006, 「「ジェンダーの社会学 」と理論形成」 『社会学評論』57(1) p. 74-91。https://t.co/RugNCguM9A この論文を見逃していた。ジェンダー概念の入門としてよさそう。全てにいえるように改良の余地はあり。
これのだ:「ジェンダーの社会学」と理論形成 https://t.co/vCDuo3tybF
読むのだ:「ジェンダーの社会学」と理論形成 https://t.co/vCDuo3tybF
@harusuke_ivi 僕も論文ばかり読み漁る立場なので書籍には精通してないですがこちらは観点として良いものでした。 https://t.co/4NDGQxIQ9T もし「あやむやな議論を避ける」ということをご希望でしたら統計学と科学哲学から始めたほうが良かったりします。 以下の文書は学習の指針用に。 https://t.co/TrUuGdGAH1

収集済み URL リスト