著者
王 淑宜 植田 憲
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.64, no.3, pp.3_41-3_50, 2017-11-30 (Released:2018-02-01)
参考文献数
46

本研究は,台湾新北市に位置する三峽地域における内発的地域づくりの方向性を導出するための調査・研究の一環である。本稿においては,当該地域における藍染産業の歴史を概観・整理するとともに,藍染産業が三峽地域の社会に及ぼした影響を考察することを目的とした。文献調査ならびに古老らへの聞き取り調査に基づき,以下の各点を明らかにした。(1)当該地域の藍染産業の基礎は,中国福建省などから台湾に移住して来た人びとが故郷から持ち込んだものであった。(2)当該地域の人びとが良質な藍澱や藍染製品を製造する独特の技法を生み出し,台湾全土の他,中国や日本などへ輸出するまでに興隆した。(3)三峽地域の藍染産業が最も盛んになったのは1890年から1920年頃であったが,その後,化学染料の台頭や社会の変容を要因として急速に衰退した。(4)三峽地域の藍染産業の形成には,「互助精神」「結市」などの当該地域の人びとの結束が大きな影響を与えた。今後の地域づくりにあっては,上述した歴史を踏まえ,地域の展開を志向していくことが望まれる。

言及状況

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当時アマヤドリさんが確かフランス語学習の文脈で台湾の藍染の話題を出して下さって驚きました…!1880-1920年に三峽地域で藍染産業が盛んであったこと、そもそも藍染はインドから中国を通して台湾と日本へ伝わったこと等何もかも初めて知りました。共有した資料の論文です;https://t.co/zZm0jWt2Tq https://t.co/zej0ofknG1
軽くググるんでなく、「ちゃんと調べる事」ってほんと大事で。例えばこの寺、観光の説明では「日本軍に一度取り壊された」ってよく単純に書かれてるんですが、ちゃんと調べるとこの件は「三角湧抗日事件」って名前もついてて、詳細を読むと見え方も少し変わる筈なんすよ。 https://t.co/Ol7a6PYgZD https://t.co/jgNtZmfGs0

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