著者
岡本 紗知
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会年会論文集 44 (ISSN:21863628)
巻号頁・発行日
pp.407-408, 2020 (Released:2020-11-27)
参考文献数
3

文系・理系というのは基本的に学問上の区分だが、個人の特性などと結び付けられることでステレオタイプ化につながることがある。本研究は、この文系・理系を学生自身がどのように定義をしているのかを明らかにするために実施した。42名の半構造化インタビューデータから、学生が文系・理系を7つの着眼点に基づき分類することが明らかとなった。これら7分類は、「興味の対象」「技能」「知識生産の性質」「知識生産の方向性」「思考のプロセス」「思考の出発点」「思考の到達点」である。この中で、「思考のプロセス」に言及した学生が最も多く、ここには「文系は感情が許されるが、理系は感情を排除して考える」や「理系は論理的に考える」というものが見られた。しかし、例え同じ単語で表現されても学生により解釈が異なったことから、学生の文系・理系の定義は、ある程度の共通性があるものの、完全に一致することはないことが明らかとなった。

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#研鑽ジャーナル #読了 https://t.co/o08fp8KRjl インタビューした42名の学生のうち、そのおよそ半数が思考のプロセスに関連付けていることがわかった。つまり文系は感情が許されるが理系は感情を排除して考えることに加え、文系は人により視点が異なるが理系は論理的に考えるというものが含まれる↓

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