著者
仲矢 史雄 中山 実 野原 佳代子
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会研究会研究報告 (ISSN:18824684)
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.49-52, 2014 (Released:2018-04-07)
参考文献数
8

科学技術リテラシーの構成概念は、科学技術の基本的な知識と、科学的思考力・批判的能力や科学的態度を包括している。戦後、アメリカ占領軍の強力な指導権のもと作られた我が国最初の学習指導要領・理科編には、その政策の一環として民主主義社会の科学的精神の重要性を説かれている。その結果、旧来の教科書と大きく異なる理科教科書「小学生の科学」が文部省によって編纂された。その内容は、実生活に基づく学習者の自主的な思考を重視する問題解決型であり、また当時最高の紙質 4 色オフセット印刷、1 学年当たりの総ページ数は 300 ページを超えるという質、量ともに破格の内容であった。この教科書は、その後の我が国の理科教育に大きな影響をおよぼしているが、一方で、その後の理科教科書が系統学習型になっており、社会的に受容れず継承されていない要素も多い。本研究では、教育資料として貴重な「小学生の科学」の原資料をデジタルデータ(画像およびテキスト)化し、多面的な研究を行った。

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「戦後の理科教育改革にみる日本文化に適した科学技術リテラシー教育と 社会受容研究」https://t.co/eJqHAFpSyD …によれば、戦後アメリカ占領軍の強力な指導で作られた理科教科書「小学生の科学」で自由研究が導入されたのだそうです。

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