著者
Ryuji OKAZAKI
出版者
The University of Occupational and Environmental Health, Japan
雑誌
Journal of UOEH (ISSN:0387821X)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.27-31, 2014-03-01 (Released:2014-03-14)
参考文献数
6
被引用文献数
1

1895年にレントゲンがX線を発見した翌年には,手の皮膚炎が約60件,また脱毛の報告がされている.慢性放射線皮膚炎はX線管の製作者や医師・技師などX線を職業として扱う人に現れ,これが最初の職業被曝である.その後皮膚がんを含めた晩発障害の発生は医師・技師の深刻な職業病と捉えられている.1910年代に放射線を扱っている人の血液障害,特に白血病の発生が目を引くようになった.1914年頃からダイヤルペインターが夜光時計文字盤にラジウムを混ぜて塗布したことによる骨髄炎が生じている.その他放射線による障害は,1986年チェルノブイリ原子力発電所事故における放射線死や発がん,1999年東海村JCO臨界事故における放射線死などがある.2011年東京電力福島第一原子力発電所事故における放射線障害はまだみられていないが,今後のフォローは必要である.

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私の祖父から聞いた話ですが、その昔「指が数本ない整形外科医は患者を沢山診ている証拠」と言われるぐらい放射線被曝をしていた様です。 今では怖い話ですね、、 https://t.co/1lUWN63fH0 https://t.co/6sI5NC0RDJ https://t.co/qU5QztpFwa
職業における放射線障害の歴史 - J-Stage (R OKAZAKI 著 - 2014) https://t.co/xUgRXOUYlP
職業における放射線障害の歴史 岡﨑龍史(産業医科大学)2014.3.14 https://t.co/XlOyF7Gb9K

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