著者
藤野 昭宏
出版者
学校法人 産業医科大学
雑誌
Journal of UOEH (ISSN:0387821X)
巻号頁・発行日
vol.37, no.4, pp.273-291, 2015-12-01 (Released:2015-12-13)
参考文献数
42

医学概論とは如何なる学問なのかについて,1.医学概論への誤解,2.歴史的変遷,3.目指す医師像,4.教育の現在,5.根源的思想,そして6.医のプロフェッショナリズムとの関連,の6つの観点から考察した.医学概論とは,医学とは何かをつねに根源的に問い直す,医学の本質を見極める学問のことであり,生命倫理学,臨床倫理学および医療人類学の3本の柱とその土台である人間学から成り立つ.人間学としての医学概論を学ぶ意義は,霊性的自覚によって病いの語りへ共感し,医学を通して根源的いのちを実感する癒し癒される人間関係を体験的かつ思索的に理解し,自己自身の人間性と霊性を深めることにある.そして,その根源的思想にあるのが「矛盾的相即」の考え方である.この矛盾的相即の思想を,生涯にわたって医学を通して体験的に理解すること,これが医学概論の究極の使命である.

言及状況

外部データベース (DOI)

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【メモ】”医学概論は医学の本質を見極めて<医学の根源を問い直す学問>であり,医学を哲学することである.しかしながら,哲学することは,単に机上で文献的に思案することを意味するものではない.体験を基礎にして哲学することが最も大切である” https://t.co/9341UihIyO
【メモ】”自分の<無知の知>をしっかり自覚できること,学問として医学を愛すること,体験的な<気づき>によって医師としての自己の生き方を根本的に問い直すこと,この3つを生涯にわたって実践することが医学概論の究極的な意義である.” https://t.co/9341UihIyO
【メモ】”医師としてのアイデンティティ・クライシスに陥らないためにも,「感謝されない医師」というのは,感謝されることを当たり前と思ってしまう傲慢な医師にならないよう,逆に患者に「感謝する医師」であれ,と解釈した方が土屋の真意に近い” https://t.co/9341UihIyO
【メモ】”土屋は…「人間愛に徹し,生涯にわたって哲学する医師」が産業医科大学の目標とする理想的な医師像であることを協調した.更に,これに加えて「上医を目指す医師」と「感謝されない医師」についても言及し,当時の学生に何度も訓辞された” https://t.co/9341UihIyO

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