著者
佐藤 敏彦
出版者
日本獣医がん学会
雑誌
日本獣医がん学会雑誌 (ISSN:18843344)
巻号頁・発行日
vol.5, no.2, pp.24-28, 2014-12-26 (Released:2014-12-26)
参考文献数
23

多中心型リンパ腫の犬の治療において静脈内に塩酸ドキソルビシンを点滴投与したところ、血管外漏出が発生した。漏出した塩酸ドキソルビシンの推定量は2-3㎎であった。塩酸ドキソルビシン漏出より10時間後、デキスラゾキサンを100㎎静脈内点滴投与し、さらにその12時間後、50㎎を同様に投与した。漏出から7日後、局所皮膚にはほとんど変化がみられなかったが、21日後には局所の色素沈着がみられた。皮膚の潰瘍化や壊死はみられなかった。塩酸ドキソルビシンの漏出に対するデキスラゾキサンの投与量や投与時期は明確になってはいないが、漏出量が少量であれば10時間後でも効果が期待できると考えられた。

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (1 users, 1 posts, 1 favorites)

canine #doxorubicin extravasation effectively treated with dexrazoxane http://t.co/hxUMMZVKQX http://t.co/tIc8RRHCR8

収集済み URL リスト