著者
渡辺 大輔
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
化学と生物 (ISSN:0453073X)
巻号頁・発行日
vol.50, no.10, pp.723-729, 2012-10-01 (Released:2013-10-01)
参考文献数
22
被引用文献数
1

清酒は,世界の醸造酒の中で最もアルコール度数の高い飲料の一つであり,長年育まれてきた高い醸造技術によりその製造が可能となった.特に,清酒中のエタノールやさまざまな香味成分を生産する「清酒酵母」については,先人たちがより旨い清酒をより効率的に造るために多くの試行錯誤を繰り返した結果,現在のような優れた醸造特性を有する菌株群にたどり着いたのだろうと推測される.では,この清酒酵母を清酒酵母たらしめる原因とは一体何であろうか? 近年行われた清酒酵母のゲノム解析およびトランスクリプトーム解析の結果を活用することにより,清酒酵母の特長を生み出すメカニズムが遺伝子レベルで徐々に明らかになってきたので,現在までに得られた知見について紹介する.

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イースト以外は発酵しすぎてエタノールで死んじゃったりするんだろうか。https://t.co/kat79Tsl7f #好事家 https://t.co/e2oyCEE0DP
「清酒酵母においてこのような既知の発酵関連遺伝子の変化が直接的に発酵力の向上を引き起こしたことを示す証拠は現在までに得られていない」へー。 https://t.co/6pC6ueQ5hS

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