著者
井筒 ゆみ
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
化学と生物 (ISSN:0453073X)
巻号頁・発行日
vol.50, no.12, pp.883-890, 2012-12-01 (Released:2013-12-01)
参考文献数
32
被引用文献数
1

おたまじゃくしがカエルになるとき,体の体積の半分を占める尾を消失する.両生類は,ひれをもち魚のような形をした幼生から,四つ足がはえた成体へと大規模な体の作り変えをするが,その最も顕著な例は尾の消失に見ることができる.尾の消失は発生プログラミングされた細胞死(アポトーシス)によって起こるが,そのメカニズムは,古くから甲状腺ホルモンによる細胞自律的な死によると説明されてきた.筆者らは,変態期の幼生細胞に特異的に発現する2つの新規の抗原タンパク質を同定し,成体型免疫細胞が尾を異物として認識し,死に至らせるという考えを支持する結果を得た.これにより,従来知られてきた甲状腺ホルモン作用だけでなく,新たな作用機構として,免疫が自己組織と非自己組織を識別し,脊椎動物の器官形成に働く可能性を示す.

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@sou_kusagabobo 同じく生物オタクでーす! オタマジャクシは免疫系の影響で、ある時期に尻尾を異物と認識することで細胞死(アポトーシス)が起きて、徐々に尻尾の組織が失われていくみたいです。 サラッと見ただけですがこん… https://t.co/WpfjyzeJqA
「実際のオタマジャクシの尾は根本からちぎれるのではなく,脱皮のように細胞がはがれ落ちていくのでもなく,1週間程度かけて徐々に短くなっていく」:井筒ゆみ「おたまじゃくしの尾の消失:免疫学的な観点から見る動物の体づくり」https://t.co/rWTtu2EtG4
読んでる。 オタマジャクシの尾の消失 https://t.co/4ibhcezF33

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