著者
丸山 大輔 東山 哲也
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
化学と生物 (ISSN:0453073X)
巻号頁・発行日
vol.52, no.6, pp.380-386, 2014-06-01 (Released:2015-06-01)
参考文献数
24

一つの卵に対して一つの精子が受精すること,これは一部の例外を除き,正しく次世代の個体を形作るうえで必須の条件である.動物の卵は熾烈な競争を勝ち抜いた最初の精子だけを受精させる,多精拒否という仕組みを備えている.植物の生殖においても,卵細胞を内部にもつ胚珠に対して,精細胞を運ぶ花粉管が通常1本しか侵入しないように調節する「多花粉管拒否」現象が存在する.本総説では,この細胞レベルのメカニズムと,受精の成功率を高める植物の戦略について解説する.

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イグノーベル賞の顛末記と受賞研究の概要 http://t.co/m4j9F80jOK 花粉管の誘引停止の制御機構と受精戦略 http://t.co/hssxS6t9Uc

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