著者
臼井 文人 新藏 礼子
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
化学と生物 (ISSN:0453073X)
巻号頁・発行日
vol.55, no.9, pp.596-601, 2017-08-20 (Released:2018-08-20)
参考文献数
23

腸管内には多種多様な細菌が常に生息し,通常,宿主と平和的な共生関係を築いている.しかし,この共生関係が崩れると,炎症性腸疾患や肥満,糖尿病をはじめとする生活習慣病,大腸がんなど各種疾患の発症につながるため,腸内環境を恒常的に維持することは健康維持に重要である.一方,腸管内に分泌されるIgA抗体は粘膜面の病原菌防御だけでなく腸内常在細菌の制御にも重要であり,それらの共生関係の維持にも極めて重要であると考えられる.しかし,具体的にIgA抗体が腸内細菌をどのように認識し制御するかは明らかになってはいなかった.そこで今回,私たちはマウスの腸管由来モノクローナルIgA抗体を単離して,腸管IgA抗体による腸内細菌制御のメカニズムの一部を明らかにした.

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腸管IgA抗体による腸内細菌制御のメカニズム https://t.co/rkjPD46x1z

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