- 著者
-
眞鍋 敬
- 出版者
- 公益社団法人 日本化学会
- 雑誌
- 化学と教育 (ISSN:03862151)
- 巻号頁・発行日
- vol.56, no.9, pp.454-457, 2008-09-20 (Released:2017-06-30)
- 参考文献数
- 8
ラジカルとは,不対電子を持ち,反応性に富んだ活性種のことである。ラジカルは,その高い反応性ゆえに様々な反応に関与する。ラジカルが関与する素反応には,開裂反応・引抜反応・付加反応・ラジカルカップリング・不均化などがあり,さらにそれらが組み合わさることにより,連鎖的なラジカル反応が起きる。ラジカルを利用する種々の分子変換法が開発されており,多くの有用物質の化学合成において,ラジカル反応は重要な役割を果たしている。