著者
倉橋 智成
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.59, no.11, pp.568-571, 2011-11-20 (Released:2017-06-30)
参考文献数
4

硫酸はあらゆる酸の中で多方面に使用され続けている化学物質の一つであり,その製造には長い歴史がある。硫酸の製造は当初,窒素化合物や硝酸塩を用いる硝酸法から始まったが,製品の濃度が低く不純物が多い事などから近年ではより高濃度,高品質で安価な硫酸が得られる触媒を用いる接触法が確立された。当時は白金触媒が用いられていたが白金が高価なため,現在ではバナジウム触媒が使用されている。現在では硝酸法は姿を消し接触法での製造に至っている。また公害問題がクローズアップされ多くのプラントでは,吸収塔一塔から二塔への二段接触式が採用され転化率(収率)が97%→99.8%まで向上している。当社での実例を交えながら代表的なプロセス技術を解説する。

言及状況

外部データベース (DOI)

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文の意味は「濃硫酸がもっと濃い硫酸になったから希硫酸で薄めて濃硫酸にする」で合っています。ただ、ご質問の説明は、教科書や参考書でよく見られるものですが、実際の製造工程で多く使われる方法とは多少異なっているようです。 実際は、98%の濃硫酸を循環させてあって、三酸化硫黄を吸収させて99%の硫酸を作り、水を加えて98%の硫酸に戻します。これで増えた分の98%硫酸を取り出して、製品とします。 (参考 ...

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プロセスを化学式で考えるとこんな感じです↓ 『硫酸の工業的製造方法(基礎化学品製造の実際と高校での教育実践) 』https://t.co/UA56zXNXfw https://t.co/M8KLIK1Xo5

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