著者
奥原 剛
出版者
日本健康教育学会
雑誌
日本健康教育学会誌 (ISSN:13402560)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.163-171, 2022-05-31 (Released:2022-06-10)
参考文献数
25

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が始まってからの2年間で筆者が抱いてきた問題意識を,理論的枠組みと関連研究を添えて本稿で提起する.筆者の問題意識の中核は,「知識偏重のコミュニケーションの限界」である.専門家の「知の呪縛」を解き,対象者のリアクタンス(抵抗)を誘発する「メッセージ疲労」を回避するために,コミュニケーション方略を拡張する必要がある.「教えるだけのコミュニケーション」から脱却し,「感じさせるコミュケーション」へ転換するために,健康行動の「感情的決定因子」や人の「根源的欲求」に訴える等の方略を提案する.COVID-19で得た教訓を,今後の行動変容のコミュニケーションの研究と実践に活かすために,本稿が役立てば幸いである.

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心理的抵抗を誘発する「メッセージ疲労」を避けるために、「教えるだけ」から「感じさせる」メッセージ、根源的欲求や感情的決定因子に訴える方法を考える必要がある。 日本健康教育学会誌.30(2):163-171,(2022) https://t.co/sNFM1KaNNC
コミュニケーション学を専門とする東大の奥原剛准教授の「行動変容のためのヘルスコミュニケーション —COVID-19 の教訓—」を読みました。非常に良い。役立つ人にとっては、必ず役立つはずなのでシェアします。 ・知識偏重 ・知の呪縛 ・メッセージ疲労 ・二重課程理論 https://t.co/t9fQAQgKeP
@dongritaka コメントありがとうございます。欠如モデルをヒントに、私が探していたものに近い情報を得ることができました。AKIE YAMAGUCHIさんは、なにか実践されておられますか? https://t.co/t9fQAQgKeP
"社会的証明: 多くの人が推奨される行動をとっていることを伝える、実行意図: いつ、どこで、どう行動するかを具体的に伝える、二重符号化理論: 視覚的に伝える、認知資源理論: 情報量を絞る、処理流暢性: 見やすく理解しやすく伝える等、行動変容のための方略がある" https://t.co/CLTkhjLSMV

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