著者
藤井 裕矩 向井 浩子 津久井 一平
出版者
一般社団法人 日本航空宇宙学会
雑誌
日本航空宇宙学会誌 (ISSN:00214663)
巻号頁・発行日
vol.63, no.1, pp.27-32, 2015-01-05 (Released:2017-06-12)

宇宙エレベータは,極めて魅力的な宇宙インフラストラクチャである.実現すれば,繰り返し使用できる低価格の宇宙への運搬手段となり,これからの宇宙開発に大いに益するとともに大量の核廃棄物の太陽への投棄を可能にするなど地球環境の救世主となることができる.一方,1)その期待される材料の可能性はいまだ未知である,2)テザーを介して運航するため運行速度が限られ放射線帯の影響を強く受ける,さらに,3)全体に巨大な面積で宇宙航行を妨げるのみならず宇宙デブリによる甚大な被害が予想される,など実現性に対して大きく疑問が投げかけられている.本稿では,宇宙エレベータを,宇宙テザーの究極の形態と考え,それに至るまでの構想を検討するとともに,実現することによる種々の問題点についての検討を提案する.

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宇宙エレベーターは最終到達点の高さに比べ、中間目標が曖昧なままです。中間目標が曖昧なままですと、足元を確認できず、よろばい歩く危険が常につきまといます。 >J-STAGE Articles - 宇宙エレベータにおける一つの構想(宇宙エレベータの実現を目指して 第5回) https://t.co/pEA8nGfqoG
宇宙エレベータのテザーが一箇所で切れたあとの運動。「真中にある円が地球を示しており,切断したところより上の部分は,徐々に地球から遠方に漂って行き,下の方の部分は地球に巻きついてゆく様子が分かる」 https://t.co/TVVBfqQS30 https://t.co/GY8vC85MLk

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