著者
近藤 凜太朗
出版者
一般社団法人 日本教育学会
雑誌
教育学研究 (ISSN:03873161)
巻号頁・発行日
vol.89, no.4, pp.642-654, 2022 (Released:2023-04-25)
参考文献数
36

本論では、文科省「生命(いのち)の安全教育」モデル教材の内容をフェミニズム理論の視点から分析し、その論理体系を明らかにした。本教材は、DV・性暴力の被害者を非難する神話を問い直す点で一定の意義を有しながらも、家父長制や異性愛主義といった権力構造を不問に付していた。そうした両義的性格は、「男女共同参画」という政策概念自体の限界に由来すると同時に、国家的人口政策としての少子化対策にも矛盾なく接続されうるものである。

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この論文、ラディカル・フェミニズムとインターセクショナリティの観点が、絶妙なバランスで両立している…ラディフェミはインターセクショナリティの観点が欠けてきたと批判され、後者は「女性」の連帯を難しくしていると近年揶揄されがち。だから、これは本当にすごい…。 https://t.co/UsVw0xaM2F

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