著者
小汐 千春 石井 実 藤井 恒 倉地 正 高見 泰興 日高 敏隆
出版者
日本鱗翅学会
雑誌
蝶と蛾 (ISSN:00240974)
巻号頁・発行日
vol.59, no.1, pp.1-17, 2008-01-05 (Released:2017-08-10)
参考文献数
52
被引用文献数
1

東京都内に広く分布するモンシロチョウ Artogeia rapae (=Pieris rapae)およびスジグロシロチョウ A. melete (=P. melete)の2種のシロチョウについて,東京都内全域において,過去にどのような分布の変遷をたどってきたか調べるために,アンケート調査,文献調査およびフィールド調査を行った.その結果,特別区では,1950年代から1960年代にかけてモンシロチョウが多かったが,1970年代以降スジグロシロチョウが増え始め,1980年代には都心に近い場所でも多数のスジグロシロチョウが目撃されるようになったが,1990年代以降,再びスジグロシロチョウの目撃例が減少し,かわってモンシロチョウの目撃例が増加したことが明らかになった.さらにこのようなモンシロチョウとスジグロシロチョウの分布の変遷は,特別区以外の郊外の市町村や島嶼部でも見られることがわかった.

言及状況

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ざっと検索した感じではこの文献が参考になりそうだが、それぞれの種の増減は種の特性や環境要因で、モンシロチョウの存在がスジグロシロチョウに影響を与えた(又はその逆)というようなことことは書いていない。 https://t.co/HVGDVAINFY
大都市におけるモンシロチョウとスジグロシロチョウの分布の変遷 : I.東京都の場合 小汐ほか 2008(日本語論文、オープンアクセス) https://t.co/0ix3baUrC4 1950年代以降、モンシロチョウが優占→スジグロシロチョウが優占→モンシロチョウが再び優占、と変化しているようです。

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