著者
久高 奈津子 久高 將和
出版者
日本哺乳類学会
雑誌
哺乳類科学 (ISSN:0385437X)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.195-202, 2017 (Released:2018-02-01)
参考文献数
13
被引用文献数
3

沖縄島北部のやんばる地域において,ケナガネズミDiplothrix legata(齧歯目ネズミ科)の食性を直接観察と食痕調査により明らかにした.餌品目には植物31種と動物10種が含まれた.摂食した植物の部位は種子22種,果実8種,葉3種,樹皮3種とさまざまであったが,ケナガネズミの食性は主に種子や果実に偏った雑食性であることが示された.また植物の生物季節(フェノロジー)の進行とともに摂食する樹種に変化も認められた.なおケナガネズミの繁殖期は,多様な果実・種子が実る時期と一致していた.本種にとって,餌資源の観点で好適な環境は,多様な植物種が時期をずらしながら通年結実する森林であると結論づけられた.

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@TaneTweets ケナガ→ https://t.co/XSmINzSCUh アマミトゲ→ https://t.co/VOcTJoZUpv クロウサギ→ https://t.co/y7Vi1I5XJz 主張の根拠となる資料が分かればお願い致します。 了
沖縄島やんばる地域におけるケナガネズミの食性と生息環境 https://t.co/1lUeeCLqH7

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