著者
松井 剛
出版者
日本マーケティング学会
雑誌
マーケティングジャーナル (ISSN:03897265)
巻号頁・発行日
vol.42, no.4, pp.16-26, 2023-03-31 (Released:2023-03-31)
参考文献数
55

本論文の目的は,米国ニューヨーク市(New York City,以下NYC)における日本料理レストラン(Japanese restaurant)の歴史的発展の経緯を明らかにすることにある。主要な発見事実は2つある。第1に,戦後の日本企業の対米進出にともない,接待など法人需要が高まったため,高級日本料理レストランの発展を促した。日本のレストランのNYC進出に日本企業が出資するケースも見られた。第2に,かつて米国人に知られた日本料理は,すき焼き,天ぷら,テリヤキぐらいしかなかったが,企業家の努力を通じて,寿司やラーメンのような未知の日本料理が定着した。さらに近年では,居酒屋,焼き鳥屋,カレー専門店,モツ鍋料理店,お好み焼き屋,洋食レストランなど,日本料理の細分化が進んでいる。この集合的な努力がゆえに,NYCは米国の他の都市には見られない日本料理の多様化が実現している。

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@KevinAbroad1 There’s no specific info on the name, but it seems like it was some sort of result of ramen being entirely new to New York + being considered Chinese food https://t.co/ci0vT81pFs
松井剛(2023)「ニューヨーク市における日本料理レストランの歴史」『マーケティングジャーナル』42(4): 16-26. https://t.co/oiscrEmIzr
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松井先生の在米日本料理店研究。アメリカにある「洋食レストラン」どんなのだろう。 J-STAGE Articles - ニューヨーク市における日本料理レストランの歴史 https://t.co/vuoLdDrgiJ

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