著者
三苫 博 大滝 純司 泉 美貴
出版者
日本医学教育学会
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.47, no.1, pp.1-10, 2016-02-25 (Released:2017-08-10)
参考文献数
8
被引用文献数
1

背景 : 医師国家試験 (国試) 出題基準の妥当性は卒後初期臨床研修 (初期研修) の観点からの検討が不十分である.方法 : 初期研修の指導医を対象に, 出題基準に収載された各疾患の重要性に関する質問紙調査を行った. 回答 (5段階) を「重要性スコア」 (5点満点) に変換し, その平均値をもとに疾患を3群に分け, 各群の出題状況も検討した.結果 : 重要性スコアが低い (2.5点未満) 疾患が出題基準の10.0%を占めた. それらの一部は国試に出題され, 重要性が中等度 (同2.5点以上4.5未満) の疾患も一部は詳細な知識が問われていた.考察 : 初期研修における重要性と国試出題基準および出題の間に乖離がある可能性を示唆している.

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“個々の出題事項は臨床推論能力を問う妥当な内容であること,しかしその一方で,全体の量が過大であることが十分には検討されないまま,出題事項が各専門分野別に積み上げられている結果,学生が学習できる総量を越えていることを指摘し,この現状を「合成の誤謬」と表現した” https://t.co/Y0pnqTBHQS
これに関してはDr.三苫が興味深い分析をされていました。 https://t.co/gKEtQjiE65
三苫、国試の出題disった日本語論文書いてて笑う https://t.co/7IroWBRvEK

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