著者
中島 昭 長田 明子 石原 慎 大槻 眞嗣 橋本 修二 小野 雄一郎 野村 隆英 松井 俊和
出版者
日本医学教育学会
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.39, no.6, pp.397-406, 2008-12-25 (Released:2011-05-24)
参考文献数
8
被引用文献数
1

藤田保健衛生大学医学部入試では, 全入学者の約30%を推薦入試により選抜している.推薦入試入学者の入学後の成績が適正であるかどうかを検証するために, 入学直後に実施した基礎学力を測定するプレースメントテストの成績と, 入学後の1, 2年次の欠席状況と成績との関連性を比較検討した.1) 平成14年から17年までの入学生398名を, 推薦入試入学者 (126名), および, 一般入試の成績の上位1/2入学者 (137名) と下位1/2入学者 (135名) の3群に分類して解析した.2) 入学時のプレースメントテストの成績 (基礎学力) は, 一般上位>一般下位>推薦の順であったが, 入学後の成績は1, 2年次共に, 一般上位>推薦>一般下位となった.3) 推薦入試入学者の1, 2年次欠席コマ数は, 一般入試上位・下位入学者よりも少ない傾向にあった.4) 2年次の成績は1年次の成績とよく相関し, また, 2年次の欠席コマ数は1年次の欠席コマ数とも強く相関した.5) 入学時の基礎学力だけでなく, 1年次での勉強の取り組み方が, その後の成績に影響する重要な要因であることが示唆された.

言及状況

外部データベース (DOI)

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@no_ichi_ そのページのリンク先の報告書を読んだ記憶がありますが,高学年時の成績は,一年生の六月の出席率にリンクしているそうです. 他に藤田保健衛生大学の調査では,一般入試でギリで入る組は最初はいいが推薦組に追い抜かれるというのもあります. https://t.co/vobQrvdp4m
こういった一年次の学習態度の影響というのもよく言われていて、いくつかの次第は一年次を全寮制にしていたりするのは有名な話https://t.co/eEbkahSzAn

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