著者
五味 晴美
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.100, no.5, pp.1401-1408, 2011 (Released:2013-04-10)
参考文献数
18
被引用文献数
2 3

二十一世紀は,ヒト,モノ,情報が瞬時に移動する時代となったが,感染症教育もそうした時代に即応した人材の育成が必要となっている.また感染症の診療や対策は,グローバルな視点が必須となっている.現在,医師の育成制度に関しては,大学教育,大学院教育,大学または大学院教育の混合型の制度で医師を育成している国が大半である.世界医学教育連名(WFME)は,各国に対して医学教育に関する相談業務や医学教育の標準化に関する業務等を行っている.本稿では,感染症教育では,日米欧などの主要先進国の感染症教育がどのように行われているのか,その現状を概観した.国内では,感染症教育に関しては,臓器横断的な教育の実践が望まれ,また医学部での臨床前教育・臨床教育,初期研修,後期研修,生涯教育と一貫した教育体制の整備が必要である.今後,大学,各関連学会,政府機関などが連携し,国内での「感染症専門医」の育成やあり方について具体的な議論や実践が不可欠である.

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