著者
高野 幸路
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.103, no.4, pp.841-848, 2014-04-10 (Released:2015-04-10)
参考文献数
13
被引用文献数
1

プロラクチン産生腫瘍は,性周期のある女性の場合は無月経,乳汁漏で,男性の場合はリビドーの低下や下垂体機能低下症の症状,視機能障害をきっかけに診断に至る場合が多い.プロラクチン産生腫瘍をふくむ多くの間脳,下垂体疾患において女性では月経周期の異常や無月経が起こるので,月経についての問診は重要である.高プロラクチン血症の原因として最も多いのは薬剤性高プロラクチン血症である.また,妊娠による高プロラクチン血症など,鑑別診断は重要である.鑑別診断をよく理解するためには,生理的なプロラクチン分泌の調節機構の知識が必須である.本稿ではこれを略述したのちに高プロラクチン血症の鑑別診断を述べ,最後にプロラクチン産生腫瘍の治療について解説する.

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@klplKIPa49ZdaFy どうぞ。 文献にあるように、プロラクチノーマであっても視力障害や下垂体卒中で発症した場合はTSSの対象です。ホルモン過剰分泌に伴う合併症はGHやACTHの場合は予後不良なので、microadenomaであってもTSSによる早急な治療が必要です。 https://t.co/Ad8PZwrEiP
【補足】 セロトニン(5-HT)はプロラクチン分泌を促進するため、 主にセロトニンを増加させるセロトニン取り込み阻害薬である抗うつ薬SSRI、SNRIなども高プロラクチン血症の薬剤性要因である。 参考 https://t.co/sBOJKuzdjC https://t.co/1UXGHP6PuB https://t.co/6xbY469Bef

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