著者
柳瀬 敏彦
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.105, no.4, pp.640-646, 2016-04-10 (Released:2017-04-10)
参考文献数
9
被引用文献数
1

急性副腎不全症(副腎クリーゼ)は,急激に糖質コルチコイド(glucocorticoid:GC)の絶対的または相対的な欠乏が生じ,致命的状況に陥る病態である.既知・未知の慢性副腎不全症患者に種々のストレス(感染,外傷など)が加わり,ステロイド需要量が増加した場合と治療目的で長期服用中のステロイド薬が不適切に減量・中止が行われた場合の発症が多い.症状は非特異的であり,消化器症状や発熱が前面に出る場合があり,急性腹症などと誤診される場合もある.副腎クリーゼが疑われる場合は,ACTH(adrenocorticotropic hormone),コルチゾールの測定用検体を採取後,躊躇なく治療を開始する.治療は生理食塩水,ブドウ糖液とヒドロコルチゾンの静脈内投与を基本治療とする.

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