著者
後藤 俊介
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.107, no.5, pp.872-877, 2018-05-10 (Released:2019-05-10)
参考文献数
19

プロトンポンプ阻害薬(proton pump inhibitor:PPI)は,さまざまな上部消化管疾患の治療成績の大幅な向上に寄与した薬剤であり,現在,臨床現場で広く使用されている.ただ近年,プロトンポンプ阻害薬と腎機能低下の関連が報告されており,本稿では,それらについて概説する.プロトンポンプ阻害薬は,稀に急性間質性腎炎を起こす可能性があることが報告されている.また,大規模な観察研究において,腎機能低下との関連の可能性も指摘されている.ただし,そのリスクがプロトンポンプ阻害薬の有するベネフィットを上回るものかどうかは定かではなく,漫然と使用している場合には,必要性を見直す必要があると考えられる.

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PPI間質性腎炎 https://t.co/nurV9lzMlA
良くまとまっています。 J-STAGE Articles - 6.慢性腎臓病とプロトンポンプ阻害薬 https://t.co/PjdQnXAP6w

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