著者
北村 忠弘
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.108, no.10, pp.2177-2185, 2019-10-10 (Released:2020-10-10)
参考文献数
10
被引用文献数
1

糖尿病領域において,グルカゴンは常にインスリンの脇役であった.実際,インスリン研究に比べ,グルカゴン研究は大きく遅れている.その最大の理由は,グルカゴンの測定が正確にできなかったためである.グルカゴンは,プロセッシングの過程で類似するペプチドが複数産生され,測定の際に交差反応を起こす.最近,この問題を解決すべく,サンドイッチELISA法やLC-MS/MS法によるグルカゴン測定法が開発された.これらを用いた再検証で,従来とは異なるグルカゴンの本態が見えてきた.健常者でも食後はグルカゴン分泌が促進されること,グルカゴンは糖代謝調節よりもアミノ酸代謝調節に重要であること,糖尿病ではグルカゴンの過剰分泌及び糖負荷後の分泌抑制不全が認められること等である.さらに,グルカゴン抑制を主作用とする新しいクラスの糖尿病薬が開発中であり,今後の糖尿病診断及び治療方針決定において,グルカゴンは重要性を増している.

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@Chappy16255974 @feathercraft079 @yukwest69684489 「糖質摂取時の血糖値上昇はグルカゴンのしわざ」という理屈が間違っている決定的ソース 糖質のみ摂取時は血中グルコース濃度は「低下」 食事の場合は「30分で少し上昇後60分でいったん低下」 すなわち、グルカゴンは糖質摂取での即効性血糖上昇に関与していないということ。 https://t.co/LnbHBy9Th2 https://t.co/eWKDkP8p8g

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