著者
佐藤 誠
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.109, no.6, pp.1059-1065, 2020-06-10 (Released:2021-06-10)
参考文献数
12

日常臨床で遭遇する睡眠時無呼吸症候群患者の大多数は閉塞性睡眠時無呼吸(obstructive sleep apnea:OSA)である. 本邦では,中等症以上の成人OSA有病者数(各国の人口から換算)が900万人も存在すると推測する報告が2019年発表されたが,治療の恩恵を受けているOSA患者数は50万人にも達していない.肥満や日中傾眠がなければ,他疾患発症の背景にOSAの存在があることを疑わないのではないかと思うが,本邦のOSA患者の4割は肥満ではなく,約半数は日中傾眠を感じていないのである.肥満・日中傾眠の有無にかかわらず,検査を行うべきである.OSAの基本症状は“いびき”である.「“いびき”をかくと言われませんか?無呼吸の検査をしてみませんか?」と問うことからOSA診療が始まる.

言及状況

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2,200万人が睡眠時に無呼吸or低呼吸 Apnea: 無呼吸 10s 以上の換気停止 Hypopnea: 低呼吸 AHI: Apnea Hypopnea Index 日本は軽症であるAHI>=5回/時が2,200万人いるとされる。 https://t.co/y1xXeoYe5D

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