- 著者
-
澤田 康文
- 出版者
- 一般社団法人 日本内科学会
- 雑誌
- 日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
- 巻号頁・発行日
- vol.96, no.8, pp.1570-1579, 2007 (Released:2012-08-02)
- 参考文献数
- 8
薬物相互作用には,薬物の血液中濃度などの変化を伴う場合と,変化を伴わない場合に分けられる.前者の例としては,ビンクリスチンとイトラコナゾールによる末梢神経障害,チザニジンとフルボキサミンによる眠気,トリアゾラムとイトラコナゾールによる覚醒遅延,オランザピンと禁煙による錐体外路症状などがあげられる.また,後者の例としては,シプロフロキサシンとケトプロフェンによる中枢性けいれん,スルピリドとチアプリドなどによる薬剤性パーキンソニズム,トリアゾラムとアルコールによる記憶障害・意識障害・ふらつきなどを挙げることができる.本稿では,その中の幾つかの例を解説する.