著者
藤村 直史
出版者
日本政治学会
雑誌
年報政治学 (ISSN:05494192)
巻号頁・発行日
vol.67, no.2, pp.2_99-2_119, 2016 (Released:2019-12-10)
参考文献数
46

政党は, 政治資金, 政府・議会・党の役職, 選挙区への利益誘導など, 所属議員の当選に資する複数の資源をもっている。本稿は, 政党資源として, 党首の選挙期間中の候補者訪問に焦点を当て, 政党執行部が党の議席を増加させるために, どのように党内の資源を所属議員に配分するのかを検討する。日本の参議院議員選挙における内閣総理大臣の候補者訪問の分析から, 政党執行部は, 制度や文脈に応じて議席を増大させられるように資源を配分していることを明らかにする。より具体的には, 政党執行部は, 政党投票に依存している候補者や, 当落線上にある候補者に対して, より頻繁に総理大臣を訪問させていることを示す。本稿の知見は, 制度や文脈のもとで, 政党が合理的な選挙戦略を採用し, かつ総理大臣の人気が所属候補者を当選に導く重要な資源であることを提示する。

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@SAITHO1988 @YahooNewsTopics ちなみに、ここで言う政党の採用戦略ってのは家系とか血とかの話じゃなく、こういうことな。https://t.co/3qVBvOvTlK
藤村さん案件だ https://t.co/6up9KptN7b / 首相の演説回数、東北に重き 参議院選挙データ分析: 日本経済新聞 https://t.co/CyZNMHPGlD
まぁ中の事情は外から見てるとよくわからんですけどね。ただ、どこに誰をいつ投入するかは自民党だって戦略的に(当然)決めているわけで・・・という話を藤村先生の論文などを参考に、少しだけした。 https://t.co/LgRKRVUxE5

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