著者
小二田 誠二
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.38, no.8, pp.75-83, 1989-08-10 (Released:2017-08-01)

近世の仇討小説は厖大な量に上るが、"ワン・パターン″で面白みがなく、個々の趣向でしか評価できない、という見方が強い。しかし、量産された背景には、仇討小説の持つ本質的な魅力があった筈である。本稿では、実録等を材料として、趣向を捨象し、仇討小説の定型を抽出し、仇討小説が定型を保ちつつ史的な流れの中で、仇討とは別の副次的な主題を持って来たことを確認し、近世に於ける仇討小説の意味を考察した。

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↓RT 制度としての仇討禁止が物語・小説にどう影響したか、という研究は 松原真「文明開化と復讐物語」 https://t.co/v07O3ctRtx が。 注で私の古い論文 https://t.co/YCrnvtYUqq にも触れてくださってますね。ありがたい。 この方の問題意識は、とても近いものを感じます。
↓RT ちょっと大事な議論。娯楽作品の「倫理」問題。 その社会の受容と言うことと、反社会的作品をどうするか、と言うこと。 仇討ちを巡って少しだけ触れたことがある。 https://t.co/YCrnvtYUqq

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