著者
跡上 史郎
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.45, no.6, pp.31-40, 1996-06-10 (Released:2017-08-01)

物語は物語を批判し、留保や注釈をつけながら、物語ならざるなにものかの相貌をまとってあらわれてくる。物語からは原理的に逃れられないのだとすれば、物語との緊張関係を生きるための知が必要なのではないだろうか。澁澤龍彦は、一九八〇年代に流行した「物語批判」に関心を寄せつつ、「反物語」「反反物語」を試みた。物語の知の可能性を、九〇年代のいまなお潜在的にも顕在的にも影響力を行使している「物語批判」の側面から逆照射する。

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#寝る前に論文読む 104 跡上史郎「物語の知のために」 https://t.co/FaAGUJkRUV 蓮實重彦による「小説」の特権化は、「物語」の説話論的構造化を経ることでなされる。ここでの問題点は、「小説」が蓮實の想定するように「物語」から完全に自由になっておらず、
引用元読まなきゃな。 https://t.co/JvXsRpNBpm
@arishima_takeo 内容的にはそういうものを書いている人がいますが、慎み深さが足りないし、古いです。 https://t.co/GauVHOorMx

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