- 著者
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星 優也
- 出版者
- 日本文学協会
- 雑誌
- 日本文学 (ISSN:03869903)
- 巻号頁・発行日
- vol.67, no.6, pp.1-12, 2018-06-10 (Released:2023-07-01)
『神祇講式』は、神祇を〈本尊〉として衆生救済を祈る講式である。無住作『沙石集』や『中臣祓訓解』など中世神道書との関係が指摘されており、近年は神楽の祭文への展開が明らかになっている。本稿は、『神祇講式』に見られる「神冥」の表現に注目した。「神冥」は用例こそ鎌倉期に確認できるが、「神祇」と「神冥」の関係を考察することから、『神祇講式』では死者を含む、衆生を救済する「神冥」が創られたことを明らかにした。