著者
守口 善也
出版者
認知神経科学会
雑誌
認知神経科学 (ISSN:13444298)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.34-42, 2011 (Released:2017-04-12)

アレキシサイミア(失感情症)とは、自己の感情の同定や表象の困難という情動処理の不全に関する性格傾向で、心身症などの疾患で重要とされる。その脳機能の研究は重要であるが、体型的なまとめはなかった。ここでは、従来のアレキシサイミアに関わる脳機能画像研究をレビューした。その結果、1)外的な情動(視覚)刺激、及び想像性に対する辺縁系・傍辺縁系(扁桃体、島皮質、前帯状回、後帯状回)の反応性は低下しており、2)内的な体性感覚・運動などの「身体」にまつわる刺激に対しては、島皮質や感覚運動領域をはじめとして、むしろ亢進している。3)社会性の課題に対しては、内側前頭前野・島皮質等において活動が低下していた。アレキシサイミアがもつ「外的な情動刺激への鈍麻」と、一方で「より内的でダイレクトな「身体」感覚への過敏」という脳機能の特性は、アレキシサイミアの人の一部が身体症状に依存することにつながっていると思われる。

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アレキシサイミアを「外的な情動刺激への鈍麻と、一方で より内的でダイレクトな「身体」感覚への過敏」から説明した論文 >アレキシサイミアと感情認知の脳機能画像解析 - 社会性の観点から https://t.co/6iaPSLPev7

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