著者
松延 知哉 前川 啓 福島 俊 河野 勤 鬼塚 俊宏 今村 寿宏 畑中 均 加治 浩三 神宮司 誠也 岩本 幸英
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.68, no.2, pp.190-193, 2019-03-25 (Released:2019-05-16)
参考文献数
6

【はじめに】癌化学療法施行を目的として,当科では悪性骨軟部腫瘍患者に対して橈側皮静脈カットダウン法による埋め込み型中心静脈ポートシステム(CVポート)造設を行っており,その成績を後ろ向きに検討した.【対象と方法】2016/4~2017/12に同法によりCVポートが造設された15例を対象とした.平均年齢46歳であった.手術室使用時間,手術時間,局所麻酔使用量,抜去の有無などを調査した.【結果】手術室占有時間98.5分,手術時間49.5分,局所麻酔使用量10.3 mlであった.1例で血栓形成のためにCVポート抜去を行った.1例で橈側皮静脈欠損により,予定側と反対側に造設した.【考察】橈側皮静脈カットダウン法は動脈誤穿刺や気胸などの合併症がなく,安全に行えると考えられたが,橈側皮静脈欠損などのanomalyも報告されており,造設前にエコーで確認する必要がある.【結語】橈側皮静脈カットダウン法によるCVポート造設は,悪性骨軟部腫瘍患者に対して,整形外科医が安全に行える手技と思われた.

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切開して血管を露出させ、カテーテルを挿入する方法。 経皮的穿刺が困難な場合や、ラインを確実に確保したい場合に行う。 また、↓のようなケースもあります。 https://www.jstage.jst.go.jp/article/nishiseisai/68/2/68_190/_pdf 止血は末梢静脈の確保だった場合は末梢点滴抜去後の止血と 同じです。

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