著者
西沢 千恵子 太田 剛雄 江頭 祐嘉合 真田 宏夫
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.45, no.8, pp.499-503, 1998-08-15 (Released:2009-05-26)
参考文献数
19
被引用文献数
17 24

フェルラ酸は,主として細胞壁中にアラビノキシランとエステル結合して存在しており,種々の抗酸化性を有していることが知られている.本研究では,日常的に摂取している食品,特にイネ科の食品中のフェルラ酸含量を,HPLCにより定量した.同一の原料では,例えば玄米の方が精白米より多くフェルラ酸を含み,精製されていないものの方が精製されたものより多く含有していた.またライ麦粉,オートミール,粟などの雑穀や大麦,たけのこには,米,小麦粉及びそれらの加工品より多く含まれていた.さらに食品中の総食物繊維含量や不溶性の食物繊維含量が増加すると,フェルラ酸含量も増加する傾向が認められた.これはフェルラ酸が各部位の細胞壁において,細胞壁マトリックス多糖であるアラビノキシランとエステル結合していることによると推定された.

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フェルラ酸は、 小麦胚芽、小麦ふすま、玄米、 ライ麦、オートミール、大麦などが 多いようです https://t.co/hI6XWcWAEK https://t.co/lapFVAuzrJ

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