著者
野家 啓一
出版者
数理社会学会
雑誌
理論と方法 (ISSN:09131442)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.3-17, 2001-03-31 (Released:2016-09-30)
参考文献数
24

「実証主義」および「実証的方法」の起源、歴史的展開、現状を科学史・科学哲学の観点から概観する。科学における実証的方法は、17世紀の科学革命を推進した「実験哲学」の精神に由来し、19世紀半ばに「観察-実験」および「検証-反証」の手続きを組み合わせた「仮説演繹法」として定式化された。社会科学の領域に実証的方法が導入され、古典的実証主義が成立するのも、この19世紀半ばのことである。20世紀に入ると、「論理実証主義」を標榜するウィーン学団が「統一科学」を目標に掲げ、自然科学と社会科学の方法的統合を試みた。しかし、物理学の統一言語によって社会科学をも自然科学に同化吸収しようとするラディカルな還元主義は、種々の困難から中途で挫折せざるをえなかった。論理実証主義に代わって登場した「ポスト実証主義」の潮流は、「観察の理論負荷性」や「決定実験の不可能性」などのテーゼを提起することによって、「実証性」の理解に重大な変更を迫った。それを踏まえるならば、自然科学と社会科学の関係もまた、「階層関係」ではなく「多元的共存」の形で捉え直されねばならない。

言及状況

外部データベース (DOI)

Yahoo!知恵袋 (1 users, 1 posts)

この論文の目次だけ見た感じ、観察・実験・検証・反証のことのような気がします。 哲学勉強したことないのであってるか分かりませんけど。 https://www.jstage.jst.go.jp/article/ojjams/16/1/16_3/_pdf

Twitter (8 users, 8 posts, 5 favorites)

面白いから後で読む。 https://t.co/P4cNORgouJ
https://t.co/qAvrOmGXNg
「コントの思想は啓蒙主義的オプティミズムと進歩主義に貫かれているが、やがて実証主義はダーウィンの進化論と結びつくことによって、次第に宿命論的ペシミズムへと変質し始める。」 https://t.co/Ncy0gZu3Cd
野家啓一さんの論文 J-STAGE Articles - 「実証主義」の興亡 https://t.co/80rubiWnJl
「実証主義」の興亡 https://t.co/SU0eaM3W8n というサイト 科学革命・産業革命 イギリス経験主義・フランス啓蒙主義 実証主義 (positivisme)」という言葉を最初に用いたのはC.サン=シモン 「観察された事実」の「実証哲学」は、A.コント

収集済み URL リスト