著者
三輪 哲
出版者
数理社会学会
雑誌
理論と方法 (ISSN:09131442)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.2_23-2_40, 2008-11-30 (Released:2009-01-05)
参考文献数
40

本稿では、キャリアの軌跡をとらえる成長曲線アプローチによって、世代間移動の趨勢に関する再分析を行う。男性の40歳までの早期キャリアがどのような軌跡をたどるのか記述することと、個人のキャリアと出身階層との連関で表現される移動機会格差が出生コーホート間でどのように変わってきたのか精査することが目的である。 社会階層と社会移動全国調査(SSM)データのうち、1975年から2005年までの4回分のデータをマージして使用した。個人内のキャリア軌跡をとらえるためのパーソンイヤーデータと、個人レベルのデータは、階層的な入れ子構造をなしている。そうした階層的構造データを、マルチレベルロジスティック回帰分析によって統計解析した。 その結果、ホワイトカラー上層の再生産傾向は安定的であったことや、自営業層において一貫して閉鎖化が進んできたことが明らかとなった。社会移動全体の趨勢だけでなく、局所における移動機会の趨勢についても十分に注意を払わなければならない。

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「移動イベントの生起そのものをみたいのであれば生存分析アプローチが、あらゆる移動の結果として誰が当該階層にとどまっているのかをみたいのであれば成長曲線アプローチが、それぞれ適していると考えられる」(三輪 2008: 37) https://t.co/lGJkdHiiDg
「キャリア軌跡からみる世代間移動機会の不平等とその趨勢」三輪 哲 → http://t.co/M46ucCKU

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