著者
鈴木 鉄忠
出版者
数理社会学会
雑誌
理論と方法 (ISSN:09131442)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.267-281, 2009-09-30 (Released:2010-03-30)
参考文献数
21

古今東西,諸国家の闘争から親密関係のいざこざにいたるまで,社会集団における「第三者」の影響力について多くのことが語られてきた.ジンメルの古典的な三者関係(トライアド)論は3という数そのものから生じる固有の特徴を問題とし,典型的な三様の集団化形式として「中立者と媒介者」「漁夫の利」「分割統治」をあげた.これまでの数理分析はトライアド・コアリッション(三者間の提携形成)の協力ゲーム分析に主眼がおかれていた.本稿では,非協力ゲームによるトライアド・コンフリクトのフォーマライゼーションを試み,部分ゲーム完全均衡分析を行った.そこから得られた理論的発見は,(1)第三者の,二者の非協力行動にたいする仲裁力と横領する力量,そして二者の協力行動にたいする抑止力が,トライアド・コンフリクトの均衡に深くかかわっている,(2)漁夫の利や分割支配をたくらむ第三者の力量があまりに強くなりすぎると,かえって第三者の優越的な地位は揺らぐ,(3)トライアド・コンフリクトはホッブス的秩序問題の議論とも密接な関係をもっている,ということである.

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ゲーム理論的には「囚人のジレンマ」ではなく「漁夫の利」。ノードが合理的であれば避けられるのに、暴力集団が選挙で勝ったりするのと同様、社会ではおこる人災 https://t.co/zu1vubSs42
トライアド・コンフリクト ―ジンメル三者関係論の非協力ゲームによるフォーマライゼーション― → http://t.co/sde3lyyS
「トライアド・コンフリクト ―ジンメル三者関係論の非協力ゲームによるフォーマライゼーション―」http://t.co/sde3lyyS
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