著者
佐々木 掌子 尾崎 幸謙
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.15, no.3, pp.251-265, 2007 (Released:2007-07-07)
参考文献数
59
被引用文献数
3 1

本研究は,新たなジェンダー・アイデンティティ尺度を作成し,その信頼性・妥当性を検討することを目的とした。これまでの尺度ではジェンダー・アイデンティティを具体的な性役割や性指向などで測定してきたが,本尺度はEriksonのアイデンティティ理論に則り,ある性別へのアイデンティティ感覚を構成概念とした。対象は大学生である(女性205名,男性207名)。4因子を想定して尺度作成をし,2因子モデル,4因子モデル,高次因子モデルの適合度指標を比較したところ,高次因子モデルがもっとも適合度がよかった。採択されたのは,高次の2因子の下位に各々2つの因子が配されるモデルであった。また,妥当性の検討のために,性役割,性別受容,自尊心といった尺度との相関や,性同一性障害をもつ者(男性から女性への移行者male to female “MTF” 120名,女性から男性への移行者female to male “FTM” 155名)との比較が行われ,妥当性が確認された。

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@ichigoshort0604 @bakuchan1682 お眼鏡にかなうかどうかはわかりませんが、性自認の心理的妥当性の根拠なら、こんなのがあります。 https://t.co/jngArUk8Ff
ジェンダー・アイデンティティ尺度があるんだ。初めて知った。 https://t.co/P0BxAqfrcy
@Xy1E1FbePp4oRx2 自然なことなのではないでしょうか。つまり、当事者は、その当事者性故に、心身の性が一致している人よりも、自らの身体とは異なる性別の内在=心の性別を意識せざるを得ないのではないかと思います。性同一性の尺度については以下に詳しく検討されており、興味深いです。 https://t.co/XM0oEpLw65
ジェンダー・アイデンティティ尺度の作成 https://t.co/yVvBw2tFKx https://t.co/4jHxeRK5Un
ジェンダー・アイデンティティ尺度の作成 https://t.co/yVvBw2tFKx https://t.co/sJlEnFkSMq
https://t.co/Bz1VxvJQYW
流し読みでおもしろかったので、あしたまたゆっくり読みます…… https://t.co/3nd6AYZTWE

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