著者
高橋 雄介 山形 伸二 木島 伸彦 繁桝 算男 大野 裕 安藤 寿康
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.15, no.3, pp.276-289, 2007 (Released:2007-07-07)
参考文献数
42
被引用文献数
53 60

本研究は,Grayの強化感受性理論 (Reinforcement Sensitivity Theory) に基づいた2つの気質次元,行動抑制系 (Behavioral Inhibition System) と行動賦活系 (Behavioral Activation System) について,日本語版尺度の信頼性・妥当性の検討(研究1),生物学的基盤との対応関係の検討(研究2)を行った。研究1では,大学生446名を対象に質問紙調査を行い,Carver & White (1994) が作成した尺度の日本語版の信頼性を確認した。また,因子的妥当性,構成概念妥当性の検討を行い,十分な結果を得た。研究2では,慶應義塾双生児プロジェクトによって集められた双生児を対象に質問紙調査を実施し,293組から有効な回答を得た。行動遺伝学的解析の結果,BISとBASは遺伝要因によって部分的に説明され,お互いに独立な遺伝因子から寄与を受けていることが分かった。

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@menachite_0220 @22manman227 @Orcinustella @war_tonight 行動遺伝学って初耳だったけど面白いね。 https://t.co/XtsTYLODzZ ただモルカーの意見は「努力でどうにもならないレベルの「遺伝子・環境のハズレ」を引いた人間はごく僅少。殆どの人間は努力で平均以上の人生を送ることができる。」ってことで遺伝子・環境の影響を認めていないわけじゃないと思う。
@tanjirou_aaa 行動遺伝学自体はかなり昔から確立されてきた「実証的な」学問で、根本から疑うほどにヤバイ学問(例えば哲学や倫理学、女性学のような)ではありません。 適当に漁った学生さんによるやつですが、ある種のモデルの妥当性等をAICなどでちゃんと確認しています。 https://t.co/bDUkRiGWpr
Grayの気質モデル(BIS/BASのやつです) → https://t.co/sGTNR7cRLT
今日最後に拝読した論文。熱いですね。 Grayの気質モデル―BIS/BAS尺度日本語版の作成と双生児法による行動遺伝学的検討―https://t.co/5ThirWsBsW
@00miyori00 性格検査でも親子研究でもないですけど,パーソナリティが遺伝的要因によって説明されるかどうかを検討したものなら日本語でも読めますよ。 → 高橋他 (2010). Grayの気質モデル パーソナリティ研究 https://t.co/h3rFDFBwlN

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