著者
萩原 武士 永田 竣嗣 三宅 宏司 綾井 誠昌
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.56-59, 1982-05-25 (Released:2017-02-10)

指導要領の改訂に伴い高校の生徒達は,小学校理科の「音」で学んだ基礎知識だけで振動・波動現象の理解と定式化に取組まなければならない.このような問題点を軽減する目的で,下端を燐青銅薄板で封じた透明アクリル管にアルミニウム懸濁液を入れ,底部から市販の超音波洗浄器からの振動を伝えることにより定常波の観察が可能であるよう工夫した簡単な実験を行った.定常波の観察から波長を求め,この値と発振器の振動数とをもとにして音速を求めた.本実験により得られた水中での音速は約1448m・sec^<-1>であり,これまで他の方法で求められた値とよく一致することがわかった.さらに音速に影響を与える諸因子についての検討をも行った.本実験は準備が簡単であり,操作・測定も容易であるため,高校物理「振動・波動」に関する演示実験用教具として活用できるものと考えられる.

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@F3kokuren @mi3518ki 界面活性剤が入ると水中の音速って変化しないんだっけ。 https://t.co/YnjNZjeCWP ってあんまり影響は大きくないのか。

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