著者
井上 順孝
出版者
「宗教と社会」学会
雑誌
宗教と社会 (ISSN:13424726)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.3-24, 1997-06-14 (Released:2017-07-18)
被引用文献数
1

新新宗教という用語は広く用いられるようになったが、学術的概念としては、問題点も少なくない。とくに1970年代以降に「台頭した」新宗教をすべて新新宗教に含める議論が、とくに問題である。新新宗教論は、新宗教の変化を社会変化との対応においてみる視点から出てきた議論であり、その重要性は十分理解できるが、それだけに緻密な理論構成が求められる。新新宗教という概念は、かなり幅広い意味で用いられているのが現状であるので、まずこの概念が提起された経緯、及び主な使用法について整理を試みる。そして、この概念にどの程度必然性があったかを考察する。最後に、新新宗教といった概念を提起するならば、その前提としてどのような研究が蓄積されていなければならないかについて私見を述べる。とくに、1970年代以降の社会変化とは何か、運動の個性、発展段階という問題、外来の新宗教と日本の新宗教についての比較の視点の必要性について触れる。

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(1)「新新宗教」という用語を早い段階で用いた宗教社会学者は西山茂氏だ。 https://t.co/dn4e20l4D7 ジャーナリストで「新新宗教」という語を用いたのは室生忠氏だ。 https://t.co/f3iCghmJ5B 「新新宗教」概念への批判は井上順孝氏のものがよく知られている。 https://t.co/10SydI7Kbk
(1)「新新宗教」という用語を早い段階で用いた宗教社会学者は西山茂氏だ。 https://t.co/dn4e20l4D7 ジャーナリストで「新新宗教」という語を用いたのは室生忠氏だ。 https://t.co/f3iCghmJ5B 「新新宗教」概念への批判は井上順孝氏のものがよく知られている。 https://t.co/10SydI7Kbk
〈新新宗教〉概念の学術的有効性について 井上順孝 https://t.co/y2bgar3p6v

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