著者
石橋 英明
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.20, no.3, pp.227-233, 2005 (Released:2005-09-02)
参考文献数
5
被引用文献数
5 2

本稿では,大腿骨頸部骨折のリハビリテーションに関する重要な知識を,整形外科医の視点からまとめた。すなわち,この骨折の治療をどのように考えながら進めていくのか,手術適応や手術方法をどのように決定しているのか,術後リハビリテーションに際して荷重時期をどう決めるか,リハビリテーションはどのような場合に阻害されやすいか,などを解説している。大腿骨頸部骨折患者は,平均年齢が80歳,社会的背景も異なり,多くが認知症を持ち,既存合併症を有するものも多い。その意味で実に個人差の多い患者群である。したがって,リハビリテーションの進行速度も,ゴール設定も,治療上の問題点も,各患者でまったく異なる。しかし,すべての患者に最良の結果を提供することが,われわれの責務である。そのために,整形外科医の治療に対する考え方を,リハビリテーションを担うスタッフに理解していただきたいと思う。本稿によって,大腿骨頸部骨折の治療における考え方の一端を知っていただければ幸いである。

言及状況

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再転位が進んでくる場合は運動時痛、荷重時痛が続く。いずれにしても痛みがある場合は十分な荷重ができないので、思い切って1週~2週間荷重を遅らせることもよい判断だと思われる。
大腿骨頸部骨折のリハビリテーション

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ちなみに2019年11月、j-stageの理学療法科学のアクセス数トップの論文はこちらですね。 J-STAGE Articles - 大腿骨頸部骨折のリハビリテーション https://t.co/AAQGVgkWXM

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